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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

 踵を返そうとした剛史に、美奈恵は鋭く言った。
―余計なことをしないで。
―でもそれじゃ、お前が。
―良いの、私が泣いてるのは皆が帰ったからじゃない。何で谷山君があんな酷いことを言うのかなと思うと、悔しいの。
―美奈は俺のために泣いてくれてるのか?
―当たり前じゃない。剛史と私は友達だもん。
 結局、十歳を迎えるバースデーは剛史と二人きりで祝うことになった。

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