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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

「本当ね、もう二十年も経つんだもの。私たち、あまりにも遠くに来てしまった。帰りたいわ、あの頃に」
「らしくねえぞ」
 え、と、見上げた美奈恵の瞳に剛史の爽やかな笑顔が一杯に映る。
「あの頃のお前はいつも向日葵みたいに輝いて笑ってたじゃないか。俺はそんなお前の笑顔が好きで、見てられないほど眩しかったんだ。いつまでも過去に拘っていても、何も生まれない。今の自分をきちんと見つめなきゃ。ましてや、お前には夢があるんだろ?」

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