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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

「俺が買ってやりたいっつうんだってば」
 そう言われると、流石に何も言えない。所在なげに立っている美奈恵の耳許を剛史の声が掠めた。
「何が欲しい?」
 長身の剛史はどうしても屈み込んで美奈恵と話をするような格好になる。と、傍らで先刻の修学旅行生たちがひそひそと囁き交わすのが聞こえた。

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