テキストサイズ

レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

 昨夜、チューハイを立て続けに三本も呑むという愚かしい失態を犯した自分は剛史の前で吐いてしまった。だが、肝心なのはその前だ。トイレで吐く前、自分の身の上には確か今と同じようなことが起こらなかったか?
 確か酔っぱらった自分を剛史がそっと引き寄せ、軽く啄むようなキスをした―。それとも、相当に酔っていたから、ありもしない妄想を抱いてしまったのだろうか。
 いや、と、美奈恵は思った。あれは確かに現実に起こったことに違いない。そこで、美奈恵は恥ずかしさに真っ赤になった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ