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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第5章 別離、それとも~切な過ぎる夜に~

「何するの! 触らないでってば」
 美奈恵は叫んだ。涙が溢れた。剛史だけは普通の男とは違うと思っていた。契約結婚の話を持ちかけたのも、仮の夫役を頼んだのも、剛史なら、こういうことはしないはずだ、心配しなくて良いという目算があったのは確かだ。
「美奈恵は俺を嫌いか? 男として、どう思う?」
 真摯な眼で問われ、美奈恵は返事に窮した。

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