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「俺の事をよく知らないって言ってたけど
　んなのは付き合ってく内に
　分かっていってもいいと思うんだ
　俺だって佐伯の事、もっと知りてーし」

「え」

「俺のこと好きにさせる自信ならある」

ん　…なんか

「取り敢えず、お試しって事で
　一週間」

と優司先輩は人差し指を立てた。
…よく見ると綺麗な手…

「俺と付き合おうよ
　判断はそれからって事で」

「でも…」

優司先輩が私を見る目は真剣たった。
私はそれに、まるで魔法をかけられたように
唇を動かせなくなってしまった。

「俺のこと、よっぽど嫌なら別だけど」

拗ねたような表情も様になる…

「そんな事はないです。」

「なら解決」

優司先輩の笑顔が私の心臓を握りこんだ。
そんな気がしたの。

初めてまともにお話しして
何分と経ってないのに
この人が本当はどんな人なのか
凄く気になってしまう。

それにこの強引さ。

あんなに参ってた筈なのに
今はもう心地よくなってる。

もし誰かと付き合うなら
グイグイ引っ張ってってくれる人が
いいなぁ、なんて思ってた事もあったけど

まさしく優司先輩はそういう人だ。

顔も…　実は好みだったりするし…
…私って単純だなぁ