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「再会」と呼べる「出会い」

第6章 気持ちの変化

「…そうね」

何気ない言葉を発するにも、唇が重い。



「花見、誘うつもりで連絡したんだけど
 全然繋がんねーからさ
 メールも返事くれねーし。」

「… ご めん」

…着信拒否してたから
メールは無視してたし。

ドクッ…

心臓、痛い…。



「今日、会えて良かった
 こうして一緒に、花見出来てるもんな」


優しい表情を見せてくれるけど
…全然安心出来ないよ。   


無意識に、右手が喉に触れる。



…言うんだ

言わなきゃ 

こういう事は曖昧にしちゃ ダメ



ちゃんと、はっきり自分の気持ちを…


「ミカ
 この間、無理矢理したこと、
 本当に反省してる。
 お前と連絡とれなくなって
 よく考えたんだ…」





「俺、ミカが嫌なら
 もうあんな事はしない。 
 
 一緒にいれば
 まぁ、そういう気分にならない
 保証はねーけど

 我慢するよ

 だから、な?頼むよ… 
 ミカ…」





「俺のこと見捨てないでくれ」





「…あのね
 やっぱり私なんか、
 優司くんとは
 釣り合わないと思うの。

 地味だし…平凡だし

 …そもそも

 一週間って約束だったし…」


ちゃんと 声が出る。

「優司くんかっこいいもん
 どんな髪型でも似合うし。

 私なんかより、
 ずっとお似合いの子がいるよ

 だから


 別れて下さい」





いえた。

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