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「再会」と呼べる「出会い」

第8章 その周りの人々

「…っはぁ…
 今はね、それどころじゃないんだよ。

 言ったよね?
 人類の危機はすぐそこまで迫ってる。
 兄さん、かんちゃんと少しは
 近付けたの?」

「一応…明日、ここで二人で会う」

「へぇ やるじゃん
 じゃ明日、期待してていいんだね?」 


そこまでは… どうだか。

「兄さん
 仕事上、生徒の事を心配するのは
 構わないけど
 ちゃんとこっちの役目も果たしてよね。

 大体若い時期の色恋なんて
 くっついては離れるの繰り返しだから
 …殆どの子達は自分が中心だからね。

 佐伯ミカも一緒だと思うよ。
 うまくいってようが、いまいが
 そんなのはもう、自己責任だよ。
 
 俺には関係ない」

「そうか?」

「そう!
 っあーっ!
 無駄な神経使ったっ!!」

無駄な神経… なんだそりゃ。
つーか…買い出し中、
佐伯と何かあったんじゃねぇのかよ。

次朗はドアを開け、調理室に戻った。



買った物を片付け、俺も戻る。
…と


佐伯達も戻っていた。

露骨に、次朗は佐伯から視線をはずす。
佐伯の方は…

「だよね。
 あまり多くてもまとまらないし。
 増えるとしても10人位が
 限度かなぁ…」

何もないと言わんばかりに落ち着いている。
…彼氏がいること、
佐伯本人から直接聞いたんだろうか

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