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「再会」と呼べる「出会い」

第10章 文明の利器

快晴の朝なのに、
俺の気持ちは全然スッキリしない。

俺は昨日のままの
情けない自分を引きずったまま、
校門に入る。

そもそも俺が
どうにか出来ると思っていたのが
間違いなのだ。

ミカには
期待を持たせるようなことをして、
本当に申し訳なかったと思う。


「リョウ君おはよ」

「…おはよ」


教室に入ると、
ミカが既に登校していた。
いつもと変わらず向けてくれる笑顔に
寧ろ心苦しくなる。

「今日は早いな」

「リョウ君がいつもより遅いんだよ
 …もうあの事は、
 気にしなくていいから」

すまなそうな顔すんなよ。
ぁあーっ…   なんとか
なんとかしてやりてぇよ…。



「おっはよーーっ」



「次朗君おはよっ」

「えぇっ!次朗君だぁっ」

女子たちの甘い声に迎えられて
次朗さんがうちのクラスに入ってきた。
一気にクラス中が色めき立つ。

…ミカに会いに来たのか?

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