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「再会」と呼べる「出会い」

第1章 苦過ぎた初体験


ゆっくりと感触が遠ざかっていき、
彼は再び、言葉を発した。

「俺 ずっと佐伯の事好きだったんだよ
 なー頼むからっ!この通り!!」

私 仏様でも神様でもないんですけどっ!

助けを求めるつもりで、
先輩達の方に振り返り私は目を疑った。

「ミカティ、ルリ、ずっと優司君に
 片思いしててさ、
 この後、告るつもりだったんだよね」

号泣するルリ先輩の肩を
モエ先輩が優しく抱く。

こんな形で後輩に横取りされるなんて

「そんな… すみません私…」

「謝るってことは OK…?」
「やったな!優司!!」
「おめでとうっ!!」

「えっ!!なんでっ!!」

やめてよ…

「優司君ならきっとミカティを
 幸せにしてくれるよ」

ルリ先輩?!

「おめでとうミカティっ」

モエ先輩までっ 何言ってるの??

女の子達の視線が痛い。
だって私


金縛りにあったような私を
大衆の面前で優司先輩は抱きしめた。

断れない状況になってしまってた。

今でもたまに、
バカだったと後悔してる。

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