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「再会」と呼べる「出会い」

第11章 お仕置きとケツ叩き

「手遅れ? …今時の子だし、
 付き合ってる以上は
 やることはやってるでしょ?
 今更だよ、今更」

「妊娠疑惑まで出たんですよっ!
 これを聞いても
 んな悠長なこと
 言ってられますか?!」




「…何それ」


次朗の眉間に皺が寄る。


「兄さん、どうなの?
 今日診たんだよね、あの子の身体」

「あぁ、妊娠はしてない。」

「…そう   」


安堵したか?
次朗は溜め息をつきながら
すぐ側のテーブル席の椅子に座る。


客は俺達の他にはいない。


「昼言ってた計画、
 あんなの無しにして、
 ミカの事に目を向けて下さい」

香田が次朗と対面する席に
ドカリと座る。

「えーっ あれはやるべきでしょ?
 かんちゃんの虫除けは必要だって。
 木瀬みたいな奴だって
 他にいるかもしれないし…」

「彼女なら心配いりませんよ。
 あの腕力は…
 記憶を戻していないにしては
 なかなかのものでしたよ。」

松井先生は
図書室での出来事を見ていたのか。

「だいったい
 あれはたろちゃんの管理不足が
 招いた事でしょ?
 図書室で起こる事件は
 たろちゃんの責任だよ。
 かんちゃんがくる前に
 助ける事だって出来たよね?
 それとも何?
 迫られる姿を見てて
 興奮しちゃった?」

「助けたくても
 距離が有りすぎて…
 手を出せなかったんです。」

次朗の吐いた嫌みに腹が立ったのだろう
松井先生の眉間に皺が寄る。

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