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「お前に言わなかったけど
　俺が初めて佐伯に会った時の
　彼女の所見」



…言うつもりなかったが
　ここまできて駄目なら


「な…
　隠土先生っ！
　なんで黙ってたんスかっ？！」

「言ったら次朗やお前が
　どうするか考えたら
　…黙ってた方がいいと思った。」


「正しい、判断だったと思いますよ。
　迫っただけの木瀬君が
　あれだけ痛めつけられたんですから
　…井崎優司なら多分」



ガ　タ







「…いやだなぁ。
　俺、一応理性は持ってるつもりだよ？」



次朗の笑顔は
明らかにその奥にあるものを
無理矢理隠していた。











結局ケツは叩けたのかどうかって？

多分　気持ちを動かすことは
出来たと思う。


只
松井先生の仕事が増える事になった。

佐伯ミカが井崎優司と
接触しないよう、見張る仕事だ。




「たろちゃん、これ、罰ね。」

「ほんと、人使い荒いですよね。」



仕事を指示したのは次朗だ。






■□■　第11章　おわり　■□■