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「再会」と呼べる「出会い」

第12章  イカ祭りの誘惑

『用事、間に合いましたか?』

繋がりたくて、メールした。
電話しないのは
会いたくなっちゃいそうだから。


♪ ♪ ♪


『大丈夫だったよ。おやすみ。』





そっか 
けど、あっけないなぁ…



『おやすみなさい』




♪ ♪ ♪ ♪


わ 着信!


「も…もしもし…」

「何してるの?」

ぅ わ  …次朗君の声

「な 何も…
 あ 勉強しようとしてた」

「…なーんだ。
 てっきり… 

 あ それは無いか。」

「え 何?」

「さぁ なんでしょう。
 お子様ミカちゃんには
 分からないかなぁ」

「は? 何それどういう意味??」

お子様扱いされちゃった。
確かに
本当は次朗君の方が三つも上だけど…

「大人になったら分かるの?」

「…そうだね。

 じゃあ おやすみ。
 寝る前に声聞きたかっただけだから。
 …これ以上は
 我慢の限界がきそう。」

「がまん…?」

「会いたくてたまんなくなりそう 
 …って事だよ」










わーーーーーーー



「…たしも   おやすみなさい!」

「またね」



プチ


ツー ツー ツー…




う わぁあ




なんか なんか なんだろうっ




身体中が
ピンク色の何か、
キラキラしたものに
包まれているような…

私の周りを天使が
輪になって踊っているような…


うきゃあぁ…!!




…勉強なんて手につくはずもなく
 
それに

私は明日の優司くんとの
約束なんてすっかり忘れて



次朗くんの事ばかり考えて
眠りについた。


■□■ 第12章 おわり ■□■

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