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朝はあんなに
気持ちよく晴れていたのに
いつの間にか空は雲に覆われていた。
もしかしたら帰る頃には
雨が降るかもしれない。

嫌だな、傘持って来てないよ。

けど、確か予報では
今日は快晴だって言ってたよね？
洗濯日和だって。


…


私は
意識を無理矢理
別の所に持っていこうとしていた。



一人になれる場所なんて
昼休みの校内では限られていて

結局私は園芸部のハウスの裏にある
物置小屋のベンチにいた。

このベンチは
園芸部のみんなが休憩に使えるように
リョウ君が手作りした物だ。

物置小屋の前には
寄せ植えのプランターが置いてあり、
色とりどりの花を咲かせている。


この時間は用務員さんも
休憩室でお昼を取っている頃だし、
ゴミ捨て以外に
生徒達が近寄る事はないから、
私以外は誰もここにいない…


はずなのに


「ここならいいんじゃね？」

「物置小屋なんて嫌っ」

「仕方ねーじゃん
　部室はせんせーが
　睨みきかしてるしな」


女子一人と男子二人の声が
近付いてくる。


…なんか
トラブルが絡んでるっぽいぞ。


関わりたくない私は立ち上がり、
物置小屋の影に隠れた。