テキストサイズ

「再会」と呼べる「出会い」

第1章 苦過ぎた初体験

『ほら 早く!』

あったかい手
一体
どこに連れて行ってくれるの?

森の中かな
緑色の景色の中を 走る

『待って! 待って!!』


手の主が立ち止まって振り返る。
光が眩しすぎて
顔はハッキリ見えない…

見たい


見たいよ


あなたは 誰??

『…ラスさん』





「おい」

……!!!


「…れ 私」


優司くんの顔が私を覗く

「失神ししたんだよ
 …その ごめん」

「…」

優司くんの唇が優しく触れた。

「俺 余裕なくして
 …ごめんな 」

「…」


…ぎゅ


優司くんの身体 あったかい

「はぁ… ミカ
 愛してる」





……嘘





「…帰る」

帰る 
今すぐ帰る

「った!」

起き上がると
下半身に激痛が走った。

お尻の下が冷たい

見ると 赤いシミが

「処女膜が裂けたんだよ
 初めてだったから」

ショジョマク?

裂けた??


私 …大丈夫なの??





ゾワゾワする感じが
どうにも拭えない。
それに痛みに堪えながら

私は衣服を整えた。


「送る」

「いい 今日は いい」


「そっか… じゃ玄関まで」

……

この感情をどう説明すればいい?

悲壮感? 怒り? 喪失感?


「いた…っ」

「誰だって
 初めてはこんなもんだって
 馴れて、よくなっていくんだよ
 ミカも回数こなせば…」

は?




「さよなら」

「あぁ また連絡する」





バタン











     馬 鹿 ……

ストーリーメニュー

TOPTOPへ