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「おはよ
　一緒だったな」

「リョウくん！」

声を聞いて
私はなんだか安心した。

「ヤマチャン、ミッチと
　別れちゃったよ…」

「お前ら　仲いーもんな
　残念だったな」

「私が一緒だから
　寂しくないわよ」

ニッコリとエミが言った。

…確かに寂しくはないね。
……けど…

「ミカティ！」

「一緒だね！よろしくねっ！」

部活で一緒の子達

「ねーねー
　優司先輩とはその後どうなの？」

「羨ましいよねーっ！」

「あんな告白
　憧れちゃうよね」

「え…っと」

嫌な話題…
みんなの記憶にまだ残ってるんだ
…私は今すぐ忘れ去りたいのに

「やっぱり、
　私じゃ釣り合わないみたい」

無理やり作った笑顔が引きつる。

「えーっ！
　超お似合いじゃん！
　ねぇ？」

…エミ　やめて

「そうそう
　ねー　みんなの前でキスとか！」

「なんかもう、王子様でしょ？」

「そんなことない…」


やめて　やめてよ…

「ミカ、ちょっといい？
　部活の予算の事で話があるんたけど。
　生徒会室に資料あるから
　一緒に来てくんねぇ？」


リョウくんが廊下を指す。


「うん」


予算？
え　今？？

リョウくんに付いて廊下に出る。

「何か？」


「ごめん　気のせいだった。」


は？


「お前さ　なんかあったろ
　先輩と…」

「え　え別に　
　なにも…」

「俺に言い辛いならいいけど
　ま、独りで抱え込むなよ。
　クラス変わっても
　山一と三井には話した方がいいぞ。
　あの二人は信用出来る。」

「…」



…やば　泣きそう…

リョウくんには
なんで分かっちゃうかな…



「ん　そうだね…
　なんかさ　やっぱり
　私じゃ釣り合わなかったかな
　…って」

「釣り合うとか
　そういうんじゃねーだろ？」

お見通しだ。