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「再会」と呼べる「出会い」

第19章 廃墟と花嫁

「失礼します」

隣には園田もいる。


「いいでしょ?
 咲希も事情は
 知ってるから」



園田咲希
神鳥の仲の良い友人で
名字は違うが、
火守である校長先生の
実の孫なのだ。

先日、
神鳥と土手で襲われた事を
きっかけに、
大体の事は
校長先生に聞いているらしい。





「巻き込むのは
 どうかと思うぞ」


校長先生の孫とは言え、
一般人だろ?



「そうかなー」


「あの
 私がお願いしたんです
 何か力になれる事があるかも
 しれないですし」

「力に…って言ってもな
 この間の事で
 十分分かったと思うけど
 危険だぞ」



普通の人間が
どうこう出来るような
奴らではない。

寧ろ足枷になる
可能性だってある。

俺は先日の、
校長先生の苦悶に
満ちた表情を思い出した。

話したくなかった、
その気持ちはよく分かる。



「咲希はね
 松井さんが心配なんだよね」

「?」

松井 先生…??
え なんで??

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