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「再会」と呼べる「出会い」

第3章 再会日和

体育館に集まるみんなの声は
春休みの思い出や
新任の先生の話題で賑やかだ。

「しゃべってばっかいないで
 オラ! とっとと並べーっ」

元気な林田先生の声。

林田先生は数学を担当している。
野球部の顧問で、練習中、
お弁当の差し入れに行くと
生徒以上に喜んで食べてくれる。
明るい性格で、年も近いから
生徒たちに凄く慕われている。


生徒が一通り整列すると
今年度新しく着任する先生達が
教頭先生に連れられて
入ってきた。

みんな 一斉に注目する。


… 







中に見知った顔



「あの人…」

「きゃ~っ カッコイイっ!」

エミだけじゃない、他の女子達も
その存在を確認すると
ざわめき出した。


「え~っ あの人??」

「ちょっとっ!やばい
 イケメン過ぎ」



私 この人知ってる…!!




優しい目
穏やかな表情…


この間
スーパーの前で
助けてくれた人だ!!


…先生だったんだ。



「ね あの人も良くない??」

「ヤダ 今年豊作過ぎっ!」

「アタシ 
 眼鏡男子 
 超萌えるんですけどっ!」

前髪をカッチリと横分けにした
黒縁眼鏡の神経質そうな…
こちらも 若い男の先生

この二人の先生が
女子達の注目を
一気に集めていた。


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