BL~中編・長編集2~
第6章 ~大切な場所~
「なんですか?」
シロさんにすりすりされているハルさんが、思い出したようにそうおっしゃいました。
「お前、本当の名前なんていうの?」
「本当の名前・・・ですか?」
「そう。 さっき留架様に名前付けられて思ったんだけど、留架様に飼われる前に親に名前付けてもらっただろ?」
両親につけてもらった本当の名前。
カインさんにも・・・誰にも教えていない僕の名前。
「・・夜・・・」
「「え?」」
この名前を思い出すと、脳裏にあの光景が・・・両親が車にはねられて血だらけになっている光景が浮かんでくるから嫌いな名前。
「夜雲・・・です。」
「夜雲・・・」
でも、この人達には知ってもらいたくなった。
「カッコいい名前だな。」
「いいなぁ。」
どうしてでしょうね? それだけ、僕がこの人達に心を許しているってことでしょうか。
「この名前を教えたのは、皆さんが初めてです。 でも、僕のことは鏡夜って呼んで下さい。
この名前で呼ばれている期間の方が長いですから。 僕と皆さんだけの秘密ってことで。」
「なんかいいな。 それ。」
「俺、そういうの結構好き。」
「俺も。」
シロさんにすりすりされているハルさんが、思い出したようにそうおっしゃいました。
「お前、本当の名前なんていうの?」
「本当の名前・・・ですか?」
「そう。 さっき留架様に名前付けられて思ったんだけど、留架様に飼われる前に親に名前付けてもらっただろ?」
両親につけてもらった本当の名前。
カインさんにも・・・誰にも教えていない僕の名前。
「・・夜・・・」
「「え?」」
この名前を思い出すと、脳裏にあの光景が・・・両親が車にはねられて血だらけになっている光景が浮かんでくるから嫌いな名前。
「夜雲・・・です。」
「夜雲・・・」
でも、この人達には知ってもらいたくなった。
「カッコいい名前だな。」
「いいなぁ。」
どうしてでしょうね? それだけ、僕がこの人達に心を許しているってことでしょうか。
「この名前を教えたのは、皆さんが初めてです。 でも、僕のことは鏡夜って呼んで下さい。
この名前で呼ばれている期間の方が長いですから。 僕と皆さんだけの秘密ってことで。」
「なんかいいな。 それ。」
「俺、そういうの結構好き。」
「俺も。」