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BL~中編・長編集2~

第13章 ~天然男子の純愛~

「詩音、何食う?」

でも…なんで、ここまで一颯君を気にするんだろう?
なんか、一颯君に対する執着?が強い気がするんだよね…

「僕、カレー。」

僕、そんなに一颯君のこと好きなのかなぁ…?






「詩音、部活行こ…」

「沖田君っ!!」

放課後。 一緒に行こうと言ってくれようとしていた一颯君の言葉は、高羽さんによって遮られた。

やっと、一颯君とゆっくり話せると思ったのに…

高羽さんは、午後の授業の合間にある休憩時間すべて、一颯君のところに来て楽しそうにしゃべってたんだ。
だから、一颯君と話せる隙がなくて…部活行く時くらいしかないかなぁ…って思ってたんだけど…

無理かな…

「なに?」

「あ、あのね…私、部活何に入るか迷ってて…その…沖田君と同じ部活入ろっかな…って思って…」

うわ…すごい大胆。
こんなこと言われたら、自分が好かれていることに誰だって気がつくよね。
高羽さん、攻めて攻めて攻めまくるな~。

「気持ちは嬉しいけど…自分がやりたいことをやった方がいいと思うよ。」

やんわりと、高羽さんの申し出を断った一颯君。
それに、どこかほっとしている自分。
だって、部活まで一緒になったら、ほんとに一颯君と話せる時間がなくなると思ったから。
部活の時くらい、一颯君を譲ってほしい。

「で、でも、私ねっ…中学の時は吹奏楽でフルートやってて…それで、高校も音楽続けたいなって思ってるんだけど…お、沖田君が音楽系の部活に入ったって聞いたから、知ってる人いた方が心強いから…同じ部活に入ろっかなって…」

へぇ~…フルートやってたんだ。 それは意外。
フルートならジャズでも出番あるし、他の楽器と兼用できれば頼もしいよなぁ…

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