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闇の王と光の騎士

第5章 破滅のはじまり

久々に非番の月夜野は待ちに待ったデビダクのコンサートに来ていた。

地味で存在感を忘れられがちの月夜野だが、コンサートの時だけは羽目を外す。

「あー楽しみっ!!」

とはいえ一緒に行く友達はいない。
お一人様で気合いをいれて会場にやって来ていた。
席は後ろの方だが月夜野の安月給ではこの席を取るのだって楽ではなかった。

人混みを掻き分けて席につくと既に周りの席は座っていた。

隣に座る男が正義の味方と称して王立軍に楯突く人間で、その隣が狼男だなんて知るはずもなかった。

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