テキストサイズ

闇の王と光の騎士

第9章 暴君王のスピーチ

「あらあら……あなたたちの可愛いリーダーが拗ねちゃってるわよ?」

「別にっ!! 拗ねてませんっ!!」

紫響にからかわれて澪は漆黒の瞳で睨み付ける。

「なんならその人たちみんなあげますんで!!」

「あら……可愛い下僕がたくさんで嬉しいわ……」

紫響はその毒々しいほどに妖しく艶めく唇を小さく開いてワインを飲む。

(けど一番可愛がりたいのは貴女ね……)

ふしだらなことを夢想しながら微笑む紫響にへっぽこ革命軍のメンバーは更にテンションをあげていた。


「うるさいなぁ……殺しちゃおうかな……」

付近の椅子に腰かけていたミーカはその騒ぎ声を聞いて苛立つ。

ただでさえ宿敵月夜野を取り逃がしたばかりの彼女は相当気が立っていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ