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闇の王と光の騎士

第9章 暴君王のスピーチ

しかし発言とは時と場所を選ぶべきである。

「ほう……そいつらは罪人か?」

澪の言葉に反応したのは近くを通り掛かっていた月影真だ。

鋭い眼光で澪や革命軍を見据える。

(やだ……イケメンっ!!)

むさ苦しい革命軍と毎日顔を付き合わせて旅をしている澪は思わず涼しげなイケメンの月影に反応してしまう。

「そうなんですよ!! 私たちの村にいきなりやって来て革命軍だとか名乗って金やら食べ物を要求してきて!!」

「まるで賊のようだな……」

「そうです!! 正に賊です!!」

「ちょっと……親分っ!!」

月影の異様な気配を感じて止めようとするメンバーを無視して澪は大きく頷く。

「ならば俺が成敗しよう」

「……え?」

月影は素早く剣を抜き、革命軍に斬りかかる。

「ちょっ!? ちょっとやめてくださいっ!!」

反射的に澪も刀を抜き、月影の刃に当てて動きを制する。

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