テキストサイズ

闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「グルルルルッ……」

それでもTOMは離さずに食らいつく。

「やめろっ!! くそ犬がッ!!」

たまらず櫻啼は拳を振り上げてTOMの顔面を狙う。

殴られる寸前でTOMは拳を離し、攻撃を止めた。

食い込んだ牙は指や手の骨まで食い込んでいた。

「俺の勝ちだな……」

血を拭いながらTOMが笑う。

「勝とうが負けようが関係ない!! 人間は皆殺しだ!!」

櫻啼は大きく羽ばたき、闇に消えていく。

それと同時にTOMはその場に倒れる。

「あー……疲れた……死ぬぅ……」

惚けた言い方で自分を誤魔化そうとするが、受けたダメージの大きさは隠しようがなかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ