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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

(暗部街は相変わらず賑やかね……)

ゆずは人に化けた姿で暗部街の門を潜っていた。

すまいる王国とは関係なく発展するこの街も当然魔族たちの標的のひとつだ。

化学兵器によって劣勢を強いられる魔族たちだが、まだ戦力は衰えてはいない。
今は一時撤退をして様子を伺っている。

一斉攻撃をかけられ西の都まで失ってしまったのは痛手だが、この街を奪って新たな拠点にする作戦だ。

そしてゆずにはもうひとつ、大切な任務があった。

(あの小娘を捕まえてダイナゴンを奪わなくては……)

「ともこっ!! その女から離れて!!」

「えっ……」

ゆずが堕天使に変化しようとした途端、隣にいた少女の猫が喋った。

「そいつは人間じゃないっ!!」


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