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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

うつ向き気味で返事をするまあやは憂いを帯びていた。

「そんな顔をするな……約束は守る男だ、ワシは」

「……はい」

「その顔は信じてないな……まあ、仕方あるまい……マフィアのボスを信じろという方が無理があるからな……」

「そ、そういう意味では……」

まあやの戸惑う顔を見て天剴は小さく笑う。

「心配するな……お前がワシに手を貸せば約束通り村の支援もするし、安全も保証してやる」

「けど……なぜ私なんかを……梁山泊にはたくさんの精鋭がいるはずです」

「お前からそんなことを言ってもらって光栄だがな……残念ながらお前ほど腕がたつものもいない……」

天剴は街の門の方を見て呟く。

ちょうど街に入ってきたゆずの姿とともこの姿があった。

「ちょうどいい……まずはお前の腕並みを見せてもらおう……今入ってきた厄介な奴を消してみせろ……」

まあやも門の方を見詰める。

(指名手配の者が二人……!?)

「……はい。わかりました……」

迷える魔導師と美しき堕天使、謎の猫を抱いた少女の三つ巴の戦いが始まる……

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