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闇の王と光の騎士

第20章 闇の王

「まさか本当にこんなものを使うときが来るとはな……」

苦笑いを浮かべながら起爆スイッチのある部屋へと向かった。

常に最悪を予測しながら保険を取る。

用心深く、猜疑心の強いすまいるらしい仕掛けだった。

起爆スイッチの前に立ったすまいるは目を閉じ、一度大きく息を吸い込んだ。

何もかも手に入れた王は、全てを焼き付くして自らの人生に幕を閉じる。

ゆっくりと目を開けて、スイッチに手を置く。

心に迷いはなく、一気にそのボタンを押した。

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