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闇の王と光の騎士

第21章 ~エピローグ 光の騎士~

「お父さん……」

暗部街の外れに立てられた王剴の墓の前で手を合わしていたのはゆきめであった。

今回の騒動で命を落としたものは朱雀の力により生き返った。

しかしゆきめの父、王剴はその例外となってしまっていた。

自分の父が王剴であったということはまあやという聖女から聞いた。

自分の父が暗部街の頭領という事実は当初信じられなかったが、写真を見て事実として受け止められた。

「私……必ず立派な料理人になるからね……」

近くで摘んできた花を墓石にそっと添える。

数奇な運命に翻弄された少女も生き返らせてもらった命を大切に輝かせていた。

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