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闇の王と光の騎士

第5章 破滅のはじまり

(こいつ……ただ者じゃねぇ……)

二度も攻撃をキャッチされたシャルルは毛を逆立ててフーッと息を吐く。

(こうなったら……)

抱かれた姿勢のまま秘技猫パンチを繰り出す。

「おー! 見ろよこの肉球!!」

その手を易々と掴んだみぃみぃは肉球を仲間に見せる。

「……てかみぃみぃ。お前催眠術なんてかけられたんだっけ?」

冷やかな仲間の突っ込み。

「? いいや? 使えないけど?」

「じゃあ無理だろっ!! てか真面目に戦えよっ!!」

みぃみぃが仲間と馬鹿な会話をしている隙にシャルルは身を翻して逃げ出し、ともこのもとへ戻る。

「ともこ、こいつはヤバい!! 逃げるぞ!!」

「う、うんっ!!」

二人は一目散に逃げる。

「あっ!? ま、待てっ!! 仲間になれっ!!」

みぃみぃが追い掛ける頃にはともこたちはすっかり洞窟の奥へと逃げたあとだった。


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