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闇の王と光の騎士

第5章 破滅のはじまり

レジスタンスに育てられた少女と堕天使の死闘はいきなり開始された。

ゆずが術を出すよりも早くミーカは素早く宙に飛んだ。

その跳躍力は六歳の少女とは思えないものだった。

両親の仇を討ちたいミーカにレジスタンスのマギトが叩き込んだ体術だ。

天高く舞ったミーカは小さな体を素早く何度も回転させる。
まるで独楽のようなその高速回転は風を斬る音をビュンビュンとたてていた。

「死んで!」

そう叫びながらミーカは蹴りを放つ。

「あうっ!!」

ミーカの爪先がゆずの顎を強打する。

なんとか防御したが脳が揺れるほどのダメージを受ける。
軽い脳震盪になったゆずがふらついてる隙にミーカは腹部に強烈な掌底を見舞った。

「ぐはっ……」

(この娘、出来るっ……)

口が切れ、滲んだ血を拭いながらゆずは気を引き締め直す。

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