いじめっこのえっちな修学旅行
第2章 修学旅行のメンバー
かったるい学校の匂い。
さっきまでガヤガヤと
騒がしかった廊下が
チャイムの鳴った途端に
静かになる。
「みんな、
いい子ちゃんだな」
なんて呟きながら
教室の扉を開けた。
「ん、おお!
豪じゃん、はよ!」
「豪おはよぉ~」
朝読書の本を片手に
みんなは振り返った。
「おう、豪来たか。
早く席着け。」
「おう」
杉田が黒板を指差した。
どうやら席替えをしたらしい。
乱暴に鞄を床に置いて
自分の名前を探す。
えーっと
どこだ?
後ろの席からだんだんと前の席へ。
……まさか
一番前とかねーよな……?
えーと、来城、来城……
「あ……」
自分の苗字があったのは
やはり一番前の席で、
「はぁ?
なんで俺一番前なわけ?
しかも……」
黒板に目を当てながら
杉田に文句を言う。
クラスで仲のいい奴らは
全員離されていた。
達悪いだろ、杉田。
まぁ、決まってしまったのは
仕方がない。
一番左側の一番前だから
隣の席の……『今野』?
というやつとしか話せない。
ま、基本的に人見知りなど
しないタイプだから
すぐ仲良くなれるはず……