∮恋密度∮官能短編集 先生&生徒
第1章 純愛指導
「傘は‥‥‥ないです。天気予報外れちゃったみたいだから…」
「あぁ、台風も近づいてきてるから変わりやすいんだろ?夏場は折りたたみぐらい常に常備しといた方がいいぞ。‥‥で、仕方ないからそのまま帰るつもりだったのか?」
先生は半ば呆れながらそう返してきた。
「家はどこだ?」
「‥‥え?」
「だから、家はどこだ?濡れて帰るつもりの生徒を見て見ぬふりは出来ないだろ?送ってってやるから」
反応の鈍いあたしに先生は同じ言葉を繰り返してそう言った‥
「‥//‥ぁ、ありがとうございます‥」
「あぁ、‥ちょっと部室に鍵してくるから先に駐車場に行ってて!黒のRVだから」
先生はそう言ってあたしに車のキーを手渡すと部室の方に走って行く‥
‥‥‥ウ‥ソ‥
ツイてる?‥//
あたしはドキドキしながら先生の車のキーを握りしめていた。
「‥よし、んじゃ帰りますか!!」
車に乗り込むなりそう言って気合いを入れる先生に、あたしは家までの道を説明して先生は車を発進させる。
あれ……教えた道と違う…。