∮恋密度∮官能短編集 先生&生徒
第1章 純愛指導
「諦めたつもりだったんだ。でも、高木の気持ち知って──…“渡したくない”って思った…生徒の相談受けといて教師のくせに汚いって自分でも思ったけど‥
今日、相田が一人で帰るとこ見かけたら、今しかないって思って──…よかったら…返事聞かせて‥」
「──!?えッ…い、いまですか!?」
びっくりするあたしに先生は黙って頷いて見せる
「今、聞きたい。ダメなら諦めるから‥」
‥いま!?
ど、‥‥ぅしよう‥
すごく嬉しいのに…あたしも内田先生のこと大好きなのに‥
『はい‥』──この言葉が口から出てこない…
叶わない恋だと思った‥
憧れを含めた報われない想いだと‥
だから、付き合いたいとかそんなこと、想像もしなかった‥‥
ただ、純粋に‥好き‥
そんな気持ちで先生を見ていたから──
顔が見れたら幸せで声が聞けたら胸がドキドキして‥
黒板に字を書く時の先生の後ろ姿も好きで‥
女子生徒にちょっかい出されて怒る先生も好きだった‥‥
ただ‥見ているだけで毎日が満たされていたのに‥
『俺と付き合って‥』
──‥っ信じられない‥//