オオカミ少年
第4章 好きな人はリュウ
あたしは家へ走った
リュウ…お願い、いて!
願いながら部屋を覗いた
…いた!
「リュウ!」
「絢…香… 学校は?」
「いいのそんなこと!リュウ、あのね、聞いて」
「うん」
動物のリュウに分かんないかもしれない
でもあたしは、言いたい…
これだけは言いたい
「あたし、リュウのこと好きになっちゃった」
走ってきたから息が荒い
顔も熱くて赤くなってる
だけどリュウに思いを伝えたい
「ねぇリュウ、わかる?あたし、リュウが好きなんだよ」
「うん、うん」
一生懸命聞いてくれる