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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第10章 ☆それだけで、幸せ

「……………!」



僕の言葉に、オーナーが振り返る。

僕は自慢げに腕を組んだ。



へへん、どうだ。

本当は声が震えちゃったんだけど、間違いなく言えたもんね。

相手の幸せを願える、立派な男なんだ。






「………波留。

あんたご主人から、奥さんの名前聞いたの?」




「………え?」





暫し沈黙が流れる。


……名前………





「…………ハッ!!」




し、しまったーーーー!!


ガタッと椅子から立ち上がると


オーナーはため息をついた。





「あ~あ~。

自分の妻の名前を呼ばれるなんて。

あのご主人ドS感が漂ってたし、絶対何かしら勘付いたわよ。

あんたいつか刺されたりして」




青ざめる僕に向かって

オーナーは意地悪そうに笑った。




「………その前に。


果たして、これからどんな夜を過ごされるかしらね。


問い詰めるか


聞かなかったことにしてくれるか


………それとも………♡」

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