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第19章 ★幸せの花びら

………周りのガヤガヤした雑音が、一瞬でシャットアウトしたように


あたしの耳に、蓮の言葉だけが繰り返し響く。


……今、なんて仰いました……?




「……れ、蓮……」

「だからメシ食おうって言ったんだ。
俺もお前も、落ち着いた方がいいだろ?」

「~~~~!!!」




………あたしは、ヒメから天然だと言われてはいるが。


蓮が今、気を遣い遠回しに言った言葉の意味は、充分理解できる。



つまり



……告白するって……


あたしが蓮を好きだと知っ……




「はい、お待たせー!!」




衝撃で体が固まったあたしと、蓮の間に


カレイの煮付け定食がドンっと置かれた。


突然のおばちゃんの登場に心臓が跳ね上がる。




「お姉さん、これ大盛りだよ!
そんなに細くて食べられるのかい!?」

「……は、はい……
あたし大食いなので……」

「いいねぇ! 良いことだよ。
ゆっくり召し上がりなさいね!!」




お店のおばちゃんは豪快に笑うと、そのまま別のお客さんの会計に向かった。


び、びっくりした……!

心臓バクバクいってるし……


いい匂いが漂う、目の前に置かれた和膳に目を向けると




「いただきます」




割り箸を持った蓮が、顔の前で手を合わせた。

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