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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第19章 ★幸せの花びら

「…………っ」



胸に何かが込み上げてきて、締め付けられるように苦しくなる。



……そんなの、今言った短い言葉だけで


もう、一発で分かっちゃったよ……



……そうか、そうだったんだ。


あの当時、ヒメの片想いの相手は………




「それで気付いたんだよ」


「………え?」


「大学の時、ヒカルが俺を遠くから見つめる眼差しが

当時のそいつに、ちょっと似てたんだよね」


「…………!!」


「ヒカルちゃんの瞳が、恋する乙女全開だったから。

ハタチの僕は、不覚にもドキドキしてました」




~~~は!?///


思わずズッコケそうになったあたしを見て、蓮は爽やかに微笑んだ。



……な、なんだそりゃ……


切ない気分から一転し、ボっと顔が火照ってくる。




「だとしても言うなよって感じだよな。
こーいうのを、デリカシー無い男って言うんだ」

「~~~~っ」

「俺ってそーいう嫌な奴だから。
気持ち少し冷めたんじゃない?」




蓮は声に出して笑うと、テーブルに置かれた伝票を持って立ち上がった。


………会計をする後ろ姿を唖然として見つめる。


人の気持ちに気付いてて、デリカシーが無くて、嫌な男。



「…………」



………ごめん、蓮。


残念ながら、あたしは全くそうは思えない。


ただ、あんたの魅力がさらに増しただけだ。

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