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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第20章 ★loveダム決壊

.。.:* side 美和 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*


「………ヒメ」

「……………」

「聞いてる?」

「………あぁ」

「ここヒメの部屋だよ」

「………知ってる」

「こっちに並んで一緒に座ろうよ」

「………ここでいい」



国際フォーラムからタクシーに乗り、ヒメのマンションに着いた時は夜の11時を過ぎていた。


リビングに入ってもずっと手を繋がれたままで、ドキドキしながらソファに座ったんだけど



「じゃあ、せめて足崩したら……?」

「…………」



ヒメは私だけソファに座らせると、向かい合う形でラグの上に腰を下ろして……


その長い足を折り曲げて


正座している。


そして、おでこを私の膝の上に乗せて、顔を突っ伏した状態。



「……ヒメってば……」



ヒカルさんと一緒にいる姿を見たときは、言いたいことがいっぱいあったんだけど


さっきまでの悲しみも、寂しさも、どこかに吹っ飛んでしまった。


だって………



「……ねぇ、私怒ってないよ?」

「…………」

「手、そんなに強く掴まなくても、帰らないから大丈夫だよ?」



そう言ったのに、ヒメはさらにぎゅっと私の手を握る。


………私って単純だな。

さっきから胸がキュンとしちゃって止まらない。


普段口が悪くてドSなヒメが、定番の反省ポーズを目の前で披露しているもんだから


ふわふわの髪が膝にあたってくすぐったくて、そのしょんぼりした姿が可愛くて


……ダメだ、気を抜いたら顔がニヤけてしまう……

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