♡*:。.rena's world story.。:*♡
第2章 ♥アンジーの春
「……コホン。
では、改めまして。
皆様に今回お集まりいただきました経緯を……」
「うるせーなー。
さっきからどれだけ前置きしてんだよ」
夜の9時。
皆がアンジーの発言に注目する中
その言葉の途中で、隼人が口を挟んだ。
「俺は疲れてるんだ。
こんな所でオカマのトーク聞くヒマがあるなら、さっさと帰って由宇を抱きたいっつーの」
「ちょ、ちょっと隼人……!///」
隣りに座る隼人が立ち上がったので、私が慌てて制止しようとすると
シゲさんの隣りに立っていたアンジーが、カウンターの中から身を乗り出した。
「こっんのエロガッパ!!
幼稚園児じゃないんだから、静かに人の話を聞きなさい!!」
「いつもお利口に聞いてるだろ。
プライベートくらい休ませろ」
「~~~だったらいいわヨ!
こっちの夫婦だけに話すから!!」
「あぁ、そうしてくれ。
悪いな、彰と香ちゃん。
俺は由宇の事で頭がいっぱいなんだ」
隼人が微笑んだ先で
2人は無表情のまま、無言で頷く。
その様子を見て
シゲさんと私は、同時にため息をついた。