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第29章 ♥隠れて甘いkissをして/立花と香

当時のあたしと同じ、立花先輩の目の前に座る同期は


A定食を食べながら淡々と話す。



『芸能人みたいなの。
カリスマ的なオーラを放ってるんだもん』


『…………!』


『そんなワンランクもツーランクも上にいる人が、スーツ着てすぐ手の届く距離にいてさぁ』


『……て、手が届くとかの問題じゃ……』


『スーツ姿ヤバイよね。鼻血モンだよ。
あ、今日のシャツとネクタイ、あんたがチョイスしたの?』


『ち、違……先輩が自分で……』


『ちょっと頑張るとさ、すっごい優しい笑顔で褒めてくれるんだ。
しかもその褒め方がさぁ……心臓、鷲掴みにされるの』



~~~彼氏いるくせに!

だんだんとウットリした顔に変わってますけど!?

っていうか、どんな褒め方!?



無意識のうちに立ち上がってたあたしを見上げると


同期は勝ち誇ったように(ってあたしがそう見えるだけだろうけど)


ニヤッと笑った。



『“ 仕事量多いだろうから、フォローしなきゃって思ってたけど

そんな心配不要だったな ”』


『………!』


『“ 細かいところまでよく出来てるよ。

いつも遅くまで頑張ってくれて、ありがとう ”』

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