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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第30章 ♥隠れて甘いkissをして/wedding ceremony

………シゲさん………!



涙が止まらない。


肩を震わせるその姿を見て、心が締め付けられるように痛む。



………隼人にお父さんと呼ばせない、本当の理由。


些細な理由だとしても、父親を隼人の心に残す為に


シゲさんが心に誓った、苦渋の決断だったんだ。



………きっと


本当は………




「……勝手に決め付けてるんじゃねーよ」


「…………!」




突然、隼人が席から立ちあがって


シゲさんを真っ直ぐ見つめる。




「……は、隼人……」


「心配しなくても、ちゃんと記憶に残ってるよ。

血の繋がった父親は、空の上にいる1人だけなんだ。

過ごした日々が短かろうが、事実なんだから忘れることはない」




ハラハラする私達を余所に


隼人は続けた。




「………だけど

俺にとって、シゲさんこそが本当の父親なんだ」


「…………!」


「何でも大抵許してくれて、よく分からねぇ教育方針だったけど

………俺がこうしてここに居るのも

全部、シゲさんのお陰なんだよ」

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