♡*:。.rena's world story.。:*♡
第35章 ☆*♪ X’mas short short *3*
「………何かの、罰ゲームか?」
突如
上から降ってきた低い声。
私の足元に、ライトアップに照らされた人影が見えて
項垂れていた顔を上げると………
「………!!
夏輝さん……!?」
私の座るベンチの目の前に
いつの間にか、千夏のお兄ちゃんが立っていて、私を無表情で見下ろしていた。
誰かと電話をしていたみたいで
耳にあてていた携帯をしまう、その姿……
……一瞬、誰か分からなかった。
私が知ってる夏輝さんは、ピアスやブレスレットなんかがゴロゴロ付いていて
蛍光色の服ばかり着ていて、その日焼けした肌が目立っていたから………
「ス、スーツ……!」
わ~わ~初めて見た!!
明らかに高級そうな、シックな灰色のトレンチコート。
ハイブランドのロゴがさりげなく見える、黒のマフラーを首に巻いている。
ホリが深くてコワモテだから、一歩間違えたらあっちの世界の人みたいだけど
す、すごい……!!
こういうちゃんとした格好、似合ってるしカッコイイ!!