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第7章 ☆甘い誘惑

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翌日の夜7時。


こんなに全力で走ったのは、学生以来なんじゃないかな。


最寄り駅の改札を飛び抜けると、私は並木道を急いだ。




「定時きっかりにあがろうと思ったけど、無理だった~~」




文句を言っても仕方ない。


まだお店が閉まっていない事を願い、看板のある交差点を右に曲がる。


……心臓がドキドキしていた。


近付くにつれて、また香ばしい匂いが漂ってくる。




だけど




「し、閉まってる……!」




店のドアには、既にcloseの札。


上がった息を整えようと、膝に手をあてる。


ま、間に合わなかった………


既にカーテンが閉じられた窓の前で、がっくりと肩を落としていると




「じゃあ、後はよろしく~~」




突然ドアが開いて、お店の中から誰かが出てきた。

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