仰せのままに
第2章 有り難き幸せ
小さい頃から、ずっと二宮家に居て、
気付いたら、和也様に使えてた。
同い年の私と貴方様は、最初の頃は、
友達のように、接してきたけど。
中学に入った頃から、本格的にメイドとして、主従関係が成立して。
主(あるじ)と僕(しもべ)になった。
私の前からは、和くんは消え、
和也様の前からは、真子が消えた。
「もう、真子の制服が見れないのな。」
今更のように言う、が
戸籍上、私は彼と同じ学校に入学していたが。
高校ともなれば、登校日0=退学となる。
が、個人的には、どうでもいいこと。
「セーラー服、似合ってたよ、中学の。」
「ありがとうございます。」
「メイドは、もっと似合ってる。」
「有り難きお言葉。」
「なぁ、」
「はい、何でしょう?」
「敬語、止めろよ。」