テキストサイズ

心をあげる

第4章 あなたが欲しい

そして夜になる頃には

私はある決意を固めていた。



お風呂で身体をきれいにし

湯上りにはリュカが好きだった

ベルガモットの香りのクリームを塗る。



そっと部屋に戻ると

無駄なものが無い真っ白な部屋で

リュカが好きだった白い服を着て

無表情で座る

人形のリュカがいた。



いたたまれなくなって



「リュカ…お風呂出たよ。」



そう声を掛けると

途端に優しい笑顔が

リュカの顔に張り付いた。



私はあの言葉を口にする…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ