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先生、駄目ですっ……

第7章 図書委員の継承 2

甲斐先生だけが図書室に戻ってきたのはそれから30分後だった。


「ごめん、波奈」

図書室に誰もいないことを確認してから、両手を合わせて謝ってくる。


「なにに謝ってるんですか?」

「なにって……」

「別にやましいことなんかないなら謝る必要なんてないはずです」

「いじめるなよ」

「触らないで下さい」

伸ばしてきた手をぱちんと叩き落とす。

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