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先生、駄目ですっ……

第11章 数学の補習 3

「それは無理だ」

「なんでっ!!」


「俺は人を愛すなんて出来ないからだ。その必要性も意味も理解できない」


先生は無表情でそう言い切った。


「そんなのっ……私が教えてあげますっ!!」

「愛美が、俺に? 無理だ。お前から俺が教わることなどひとつもない」

その言葉を最後に先生は立ち去っていった。

「先生っ……」

その背中を追い掛けるだけの気力はもう、私には残っていなかった。

数学の補習 3 終わり

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