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先生、駄目ですっ……

第13章 鬼の生活指導教員 3

しばらく一人で盛り上がりながら歩いていた阿久津だったが、さすがにずっと無口の琴子に気が付いた。

「どないしたんや、琴子?」

「いえっ……あのっ……そのっ……」


琴子っ! 

頑張れっ!

うつむいていた琴子は意を決したようにぐっと顔をあげて阿久津を見つめた。

その強い視線に阿久津も怯んだようにあとずさる。

いけっ!

琴子っ!

思わず手を握り締めて心で叫んだ。


「好きです……先生っ……」

暗いし遠いから表情まではわからないけど、琴子の震える声が不安な気持ちを如実に表していた。

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