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先生、駄目ですっ……

第16章 数学の補習 最終章

抜けられないほどの深みにはまって、俺は決意した。

愛美に嫌われ、憎まれることを。

愛美の方から俺を振り切って、この爛れた関係から抜け出すことを祈った。


馬鹿馬鹿しいと思われるかもしれない。

愛美が好きなら彼女が卒業するまで待てばいいと思うかもしれない。

確かにそうだ。

俺は引き出しから医師の診断書を出す。

受け取った時以来、二度と見ていない診断書。

俺の余命はあと一年……

愛美が卒業するまでは生きられない……

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