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先生、駄目ですっ……

第17章 図書委員の継承 最終章

「波菜っ!!」

ぎゅっと手首を掴まれる。

「せ、んせいっ……」

図書室を飛び出した私を追い駆けて、先生は私の手首を掴んだ。

「待ってくれ、波菜」

「が、学校ですよ、先生……」

「どこだって構わない」

先生はギュッと私を抱きしめた。

「ちょっ……ええっ!?」

学校内では絶対に恋人とばれないように行動する。

それが私たちの決まりだった。

「だ、駄目ですよっ」

もしばれてしまったら、私たちはおしまいだ。

寂しくても、辛くても、学校では我慢する。

先生と恋するということはそういうことだ。

私は覚悟していた。

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